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トピックス 令和6年度

努力と感謝を胸に――剣道に打ち込む我妻史歩さんの軌跡

 宮城県の剣道新人大会で、見事に個人準優勝を果たした我妻史歩さん(古川中出身)。二連覇を目指して臨んだ大会での戦いの裏には、日々の努力や仲間・先生方の支え、そして剣道への真摯な思いがありました。準優勝に込められた想い、心に残る試合、そして今後の目標について、彼女の熱い言葉をお届けします。

準優勝したときの気持ちを教えてください。
 決勝戦に進めたこと自体がとても嬉しくて、試合前は「楽しみだな」という気持ちが大きかったです。ただ、決勝で負けてしまったときはやっぱり悔しさもすごくあって、二連覇を目指していただけにその気持ちは強かったですね。でも、決勝戦まで全力で戦えたことは誇りに思いますし、今後もっと成長していきたいという気持ちも湧きました。嬉しさと悔しさ、どちらも感じた試合でした。

今回の大会で印象に残った試合や場面はありましたか?
 準決勝が一番印象に残っています。同じ準決勝で後輩の笠原が先に勝利を決めたのを横目で見ながら、自分の試合は延長戦が続いていて、「絶対に自分も勝って決勝に行こう」という気持ちでいっぱいでした。笠原が先に決勝進出を決めてくれたことがすごく心強かったですし、その姿を見て私も負けていられない、という気持ちが強くなりました。緊張もありましたが、それ以上に「ここを乗り越えたい」という意志で戦った試合でしたね。

大会に向けて特に工夫した練習や意識していたことは何ですか?
 大会に向けての練習では、普段の試合練習を本番と同じような感覚でやることを意識していました。本番で緊張して力が発揮できないと意味がないので、日頃から「これは本番だ」と思いながら集中して取り組んできました。試合練習では、勝ち負けよりも、自分がいかに普段通りの動きができるかを重視していました。本番でもその練習の成果を活かして戦うことができたので、今回の結果に繋がったのだと思います。

普段の練習で後輩やチームに伝えたいと思っていることはありますか?
 そうですね、やっぱり剣道ができる時間って高校の3年間だけなので、今のうちに一つ一つの練習を大切にしてほしいと思っています。毎回の練習で「今日はこれをやり切る」という目標を持つことが大事だと思うんです。それが積み重なれば、必ず個人としてもチームとしても強くなれると思います。自分も後輩にとってそんな背中を見せられる存在でいたいですし、チーム全体で成長していきたいです。

2年生として、学業や部活動で大変だと感じることや心がけていることはありますか?
 やっぱり、剣道だけではなく学業もしっかりやらないといけないので、そこは常に大変だなと感じています。でも、私は文武不岐がすごく大事だと思っているので、どちらもバランスよく頑張ろうと心がけています。部活が忙しいときは、短い時間でも集中して勉強するようにしていますし、逆に勉強が大変なときは剣道の練習で気分転換するようにしています。両方を充実させることで、自分自身が成長できると信じています。

クラスメイトや先生方からの応援やサポートがあれば教えてください。
 大会前日には、クラスメイトや先生方から「頑張ってね!」という言葉をたくさんもらいました。そういう一言一言が本当に力になりましたし、自分の中で「頑張ろう」と思える大きなきっかけになりました。また、私は寮生なので、寮母さんからもたくさん応援してもらいました。特に寮母さんは日頃の生活面で支えてくれているので、そういう存在がいることもすごく心強かったです。改めて、周りの人の支えが大きかったなと感じています。

今回の経験を踏まえて、来年の高校総体に向けて改善したい点はありますか?
 来年の高校総体に向けては、自分の実力をもっと高めていきたいです。具体的には、試合中の判断力や勝負感をさらに磨いていきたいですね。どんな相手に対しても自分から仕掛けていけるような、自信を持って戦える力を身につけたいと思います。今の自分にはまだ課題がたくさんあるので、それを一つ一つ克服しながら、総体に向けてしっかり準備をしていきたいです。

目標としている選手や、憧れの先輩がいれば教えてください。
 地元が同じで、同じスポ少出身の杉澤心音先輩が私の憧れです。先輩も寮生として同じ環境で3年間頑張ってこられて、すごく尊敬しています。同じ道を進んでいる先輩の姿を見て、私も「自分もこうなりたい」と思うようになりました。目標を持ってしっかり努力し続ける姿勢を見習って、先輩のように結果を出せる選手になりたいと思っています。

剣道を通じて学んだことや、今後に活かしていきたいことはありますか?
 剣道を通じて一番学んだことは「感謝」の気持ちです。剣道ができる環境があること、練習相手がいること、それが当たり前ではないと気づきました。その感謝の気持ちを忘れずに、これからの生活やどんな場面でも活かしていきたいです。剣道だけでなく、日常生活でも常に周りの人や環境に感謝できる人でありたいと思います。

3年生として迎える来年に向けて、達成したい目標や夢は何ですか?
 来年は最後の高校総体なので、チームとしても個人としてもいい形で締めくくりたいです。目標は、チームで総体優勝して全員でインターハイに出場することです。個人でも結果を残して、自分が成長した姿を証明したいと思っています。この目標を達成するために、チーム全員で今からしっかりと準備をして、最後まで悔いのないように頑張りたいです。

 これからも我妻さんのさらなる成長と活躍を心から応援しています。次の大会や日々の練習が、新たな経験と自信につながることを願っています。頑張ってください!

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